植民地の記憶の場所にみんなで行ってみよう会

日韓学生が一緒に植民地時代の記憶の場所をめぐる活動記録。

第10回活動報告〜植民地歴史博物館&イサンホ作家展示

今回の活動では植民地歴史博物館を訪問しました。植民地歴史博物館は、2018年に日韓市民の力で建てられた博物館で、日本の朝鮮侵略と植民地支配の歴史、1945年以降の韓国での親日清算の問題、日韓市民の連帯の歴史を中心に展示をしている博物館です。

 

今だけイ・サンホさんという民衆美術画家の先生が展示を行っていて、直接展示解説をしてくださるということだったのでみん会で訪問してみました。

 

【植民地歴史博物館について】
2018年8月29日に日韓市民の寄付によって建てられた博物館。日本の朝鮮に対する侵略の歴史、植民地支配下での朝鮮人の暮らしや強制動員被害、親日派の問題、戦後の日韓連帯運動の歴史などを豊富な史料をもとに、幅広く展示している。

 

【イサンホ作家について】
1960年に光州で生まれる。1982年に光州にある朝鮮大学校の絵画科に通い、民主化運動の宣伝用の絵やポスターを制作し、独裁政権と闘う。国家保安法違反として逮捕され、ひどい拷問を受けた経験から精神病院を30年以上入退院を繰り返すほどの精神的被害を受ける。しかし、その後も韓国の民主化や統一のための絵画を描きつづけ、現在も光州で画家として活動中。

 

イサンホ作家さんと一緒に

展示を見ているメンバー

イサンホ先生


日本人Aさん:韓国にある歴史に関する博物館に行ったことがなかったので、新鮮で大変勉強になりました!また、イサンホ先生から直接解説を聞くことができたのもとても貴重な経験となりました。今後も韓国にいる間色々な博物館を訪ねて勉強していきたいと思いました。

 

日本人Bさん:イサンホさんの光州の絵を見て涙が出てきました。実際に拷問をうけた被害者の方を前にして、いままで韓国の民主化運動をかっこいいと思っていた私が、韓国の民主化運動を消費していたのではないかと思いました。直接解説を聞けて良かったです。ありがとうございました。

 

韓国人Aさん:先日は本当にありがとうございました!植民地歴史博物館に行ったことは何度かありましたが、詳しい説明のおかげで一層理解が深まった気がします。打ち上げの際にも皆さんと沢山話せて久々に大学生の時に戻った気分になって懐かしかったです。またこういう機会があったら是非参加したいと思いました。ここでできた縁を大事にしていきたいです。

 

韓国人Bさん:正直、見る前まではただ政治的・社会的な意識が投影された作品が展示されているのだろうと思っていた。ところが、実際に展示を見てみると、ひとつひとつのクオリティに非常に驚いた。極度に精巧な版画ととても卓越した絵が(もちろん政治

・社会的な意識が強く含まれている)…予想よりもずっと優れた作品と出会うことのできた展示だった。とても執拗に力を注いで描いた作品たちでとても感動した。他の人たちにもぜひ見てほしい。

 

次は、西大門刑務所と独立記念館に行こうと思います。

 

第10回担当:小佐野百合香